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4.142018
整理整頓の効果を最大化!活動定着を実現する5つのコツ
整理整頓を定着させる5つのコツ!継続を促す事前策定項目
整理整頓の取り組みを始めてみたけれど、なかなか定着していかない…
整理整頓に対する社員の意欲が下がってきている…
活動を進める方々は、いつも打開策を探っていらっしゃるのではないでしょうか。
整理整頓活動の継続・維持によって、日々の行動に自然に取り込まれるようになることが目標です。
ここで、その定着を実現するための5つのコツをご紹介します。
コツを押さえてうまく取り組みの中に盛り込み、整理整頓の行動を組織の中に浸透させていきましょう。
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<目次>
- 整理整頓の定着で効果を最大化!
- 整理整頓を定着させるための5つの事前設定
コツ1:整理整頓は小さく始める
コツ2:戻しやすさ考えて置き場所・置き方を決める
コツ3:ひと目で誰でもわかるようにするという意識
コツ4:モノの必要性の変化を考慮する
コツ5:モチベーションと気付きを促す確認活動と定期イベント - 定着と効果獲得!整理整頓の基盤を築く小さな習慣
整理整頓の定着で効果を最大化!
整理整頓の活動は継続して初めて効果が現れてくるものです。
継続するとは、ただ単に続けるのではなく、常により良い活動に変えながら続けていくことです。
職場でのこの活動サイクルを、当たり前で自然なこととして定着させていかなければなりません。
初めは簡単にステップアップできます。
ステップが上がるたびに、その次へ上がることが難しくなっていきます。
そして、その変化もわかりにくくなっていきます。
それでも継続していくことで、大きな効果を獲得することができるのです。
また、継続していくことは本人たちだけでは無理があります。
人は、どうしても楽な方に流れてしまうからです。
活動を継続させていくためには、効果を頻繁に実感できる仕組みや仕掛けが必要です。
それが継続と維持の後押しとなり、定着につながっていきます。
整理整頓の取り組みの中に、有効な策を盛り込んで、整理整頓の定着を実現しましょう。
整理整頓を定着させるための5つの事前設定
では、早速、整理整頓を維持・継続し、定着させるための5つの方策をご紹介します。
いずれも、取り組みの前に検討し決めておくことが大切です。
コツ1:整理整頓は小さく始める
整理整頓を始めるとき、会社や組織全体、そしてすべてのモノを対象として取り組もうとしてしまいがちです。「せっかく行うのならば全員でやろう」「部分的にやっても効果が得られないだろう」という理由によるものです。
しかし、得策ではありません。
全体やすべてのモノを対象にしようとすると合意を得ることや準備が大がかりになります。
整うまでに時間がかかり、いつまで経っても肝心の整理整頓の活動を始められないのです。
整理・整頓は活動して初めて意味があります。
調整や準備では、何も変えられないのです。
とにもかくにも、始めることが大切なのです。
整理整頓のはじめの一歩
整理整頓の始めの段階では、全体やすべてのモノなどと無理に風呂敷を広げません。
まずは、個人あるいは周りにいる数人でも良いので始めていくのです。
整理整頓の対象もすべてのモノを対象にするのではなく机の周りにあるモノから始めます。
拡げていくのは、それが上手く進み始めてからです。
さらに周りにいる人たちや上司を巻き込んで職場全体の活動にしていきます。
対象も、机の周りの整理整頓がある程度済んだら、職場ににある書棚やロッカーに広げます。
そして、さらに建物全体や倉庫などへと広げていきます。
無理せず、焦らず、着実に
無理をすれば逆に混乱を生み出すだけですし、焦ってもよい結果は出ません。
全社活動と銘打って大げさに整理整頓を始めることがありますが、多くの場合、一時的な活動で終ってしまうのです。全社で取り組むことが悪いわけではありません。
急に全社で始めると、範囲が広すぎて、整理整頓に対する理解度の高低は大きいままです。
始めた段階では、中心となって取り組む人と最後に耳にする人では意識や想いの温度差も大きいはずです。推進側の対応体制も整っていないと、職場に不満が生まれたりします。
整理整頓は地道な活動です。
少しずつでもより良くなっていけはよいのです。
少しずつでも良くなっている効果を実感することをバロメーターにしてください。
これが整理整頓の活動を継続し、人や組織に定着させるための秘訣かもしれません。
最終的には、組織全体で取り組むにしても、まずは対象となる職場や整理整頓していく対象範囲絞り込んで始めていくべきです。
整理整頓は、ゆっくりとそして着実に進めていきましょう。
コツ2:戻しやすさ考えて置き場所・置き方を決める
モノの置き場所や置き方が決まっているのに、モノが適当な場所に置かれることがあります。
その原因はなんでしょう。
「守らない人がいるから」「躾が行き届いていないから」と個人の資質で片づけられてしまっていないでしょうか。
原因となる問題は、本当にそれだけでしょうか。
確かに、決めたことを明らかに守らない人もいます。
しかし、守るつもりはあるが、守れない人がほとんどなのです。
置き場所の決まりはわかっているのです。
しかし、「正しく戻す時間がない」が「とりあえず置き」を招き「そのまま放置」されているのです。
モノの置き場所や置き方を決めるときに考えておきたいことがあります。
次に使うときに取りやすいことです。
そしてもうひとつ、使ったあとに戻すときに、いかに戻しやすいかという点も重要なのです。
誰もが頭では分かっていても、忙しい時間が、きちんと戻すことの実現(決まりの遂行)を阻んでいるのです。戻しやすさへの考慮の欠落が、一時的な整理整頓に終わる一因かもしれません。
ですから、そうならないためにも、「戻しやすさ」は追求すべき側面なのです。
戻しやすい状態とは?
もっとも戻しやすい状態は、手を離したときに、正しい置き場に正しい置き方で収まることです。
役所や銀行のカウンターにあるボールペンが良い例です。
バネのようなコイル状のものが、手を離すと大まか元の場所に戻ります。
常に予想の範囲の場所にあるようになっています。
しかし、すべてにバネを付けることはできません。
では、どうしていけばいいのでしょう。
人の自然な動きに着目する
モノの置き場所や置き方は、常に人の自然な動きの中で行えることに着目して決めます。
使いやすくなるからといって、前の作業の流れ(動き)を無視してはいけないのです。
毎週、報告書作成のために、ある資料を参照する場合の悪い例を見てみましょう。
資料は、プロジェクト全体で使用するため、オフィス中心付近の書棚に保管されています。
報告書は、プロジェクト固有で使用されるモノなので隅のロッカーで保管されます。
報告書作成の完了の度に、離れた書棚とロッカーの行き来が発生します。
確かに、資料は多くの人に高頻度で使用され、報告書は限定的な人が稀に参照するだけです。
しかし、作業者は毎回両方を使用しなければなりません。
繰り返しているうちに、「面倒だ…」という思いが生まれます。
それが、適当な場所に戻すことをさせてしまうのです。
仕事の流れに合わせて決める
単なるモノの置き場所や置き方を考えるという範囲では収まらないことになります。
実際、「整頓」のためにモノの置き場所や置き方を考えることは、モノの範囲を超えるのです。
座席の配置、仕事の進め方や関連性など、職場全体のことまでも考えていくことなのです。
現在、職場で行っている仕事を把握する必要があります。
インプットとアウトプットが何であるかを洗出します。
それを基に仕事の関連性や流れを明確にします。
その関連性や流れを考慮しながら、各仕事の担当者の座席を配置します。
そしてインプット/アウトプットの置き場所を決めるのです。
前述の報告書作成と参照資料の例に戻ると、
棚やロッカーなどスペース単位で分けていたモノを、一つの書棚で括ることもできます。
頻度の高い全プロジェクト共用を使いやすい中段に置き、上段と下段は個別のプロジェクトとするのです。
また、インプットとアウトプットの関係を見ていくと仕事の区切りや順番に問題がある場合があります。このようなときには、試験的に区切りを変えて仕事を実施してみるといいでしょう。
モノの置き場所、置き方だけではなく、一度、仕事の流れ自体にも目を向けてみてください。
「すぐに」という言葉の曖昧さに注意!
「使い終わったらすぐに元の場所に戻す」
簡単なことですから、毎回きちんと行えているつもりになります。
しかし、戻しているのに「使い終わったらすぐに戻してください」と言われることがあります。
皆さんも、そんな経験はありませんか。
ここで問題なのは「すぐに」という言葉です。
使う人によって捉え方が異なる非常に曖昧な言葉なのです。
1分以内のことを言う人もいれば、2時間以内の人もいます。
さらに厄介なのは、同じ人でも状況によって違ってくるということです。
ハサミを借りて「すぐに返すから」と言ったとします。
紙を1枚切るだけでほんの数秒で用が済んだ場合は、それこそ数秒以内には返せるでしょう。
しかし、一日がかりで大きな荷物の開封作業に使った場合、借りてから数時間は立つはずです。
翌日返すことになるかもしれません。どちらもその人の感覚では「すぐに」だったりします。
しかし、他の人から見れば明らかに違います。
とくに貸した人にしてみれば、「数秒後に返ってくる」と「翌日に返却される」はまったく違うことなのです。
「すぐに」という言葉は、人や状況によって許容範囲が異なることを、しっかりと認識しましょう。
整理整頓における「すぐに」は、数十秒以内と考えてください。
モノを使う作業が終ったら、数十秒以内に元の場所に戻すのです。
またあとで使うから…はナシです。
必要になったら、また取りに行きます。
それでは作業効率が悪いのでは?と思われるかもしれません。
ここで、問題がすり替わってしまわないよう注意が必要です。
「頻繁に活用するモノ」であり「作業効率に影響がある」
ならば、置き場所に問題があると考えるべきではないでしょうか。
すぐに戻すことが問題なのではなく、戻すのに手間がかかることが問題なのです。
使い終わったモノをすぐに戻すことは、「清掃」の基本です。
「清掃」と言うと、曜日や時間を決めて掃除をすると思われがちですが違います。
使い終わったモノをすぐに戻し、常に使いやすい状態を維持することこそが、本来の「清掃」なのです。これが整理整頓の継続を支えていくのです。
コツ3:ひと目で誰でもわかるようにするという意識
整理整頓を行うためには、基準を決めることが大切です。
実際には、いくつもの基準を決めることになります。
しかし、全員がそのすべてを覚えておくことは困難です。
誰もが、いつでも、必要なものを見つけられなければ整理整頓を行なう意味がありません。
また、モノが本来あるべき場所と違うところにあるということも分かる必要があります。
そのためには、置き場や置き方、置く量が一目で分かるように表示しておきます。
マニュアルや説明書ではなく、その現場へ行けば誰にでもわかるようにするのです。
ロケーションマップ
倉庫などでは「どの棚」の「何段目」の「何列目」に「何が置かれているか」がわかるようにします。それを倉庫に入ってすぐのところに貼り出しておきます。
職場のロッカーやキャビネットなどには、扉や棚板にそれぞれの棚に何が置かれているのかを表示します。
引き出しには、中に何が入っているかが分かるようにラベルを貼ります。
モノ専用の置き場所を明確に
文具や工具などは、それぞれの置き場所に、そのモノの絵を描いたり、ウレタンやダンボールを切り抜いた型を置いたりして固体の位置を明確にします。
一目でわかるとわからないの大きな違い
一目でわかるようにすることで、使おうと思った人は、最小限の時間で見つけられます。
仕事が終った人も、間違いなく元の場所に戻せるようになるのです。
表示がないと、置き場所があいまいです。
「だいたいこの辺り」と適当なところに戻し、次に使うときに「探す」時間を取らせるのです。
明確な表示は、誰が見ても間違った場所にモノが置かれていることを浮き彫りにします。
そのような環境下では「とりあえず…」の意識に牽制が働き、結果として整理整頓が維持されていくのです。
表示は、職場の見栄えを悪くする?
誰が見ても一目で分かるようにすることは、モノを使う人と使ったあとに戻す人の作業をスムーズにします。そして、整理整頓された環境を維持していくためにも大切なことです。
ただ、「一目で分かる」のための表示が、職場の見栄えを損ねるという意見もあります。
確かに、その可能性はありますが、どこに観点を置くかが問題ではないでしょうか。
表示などを止め、書棚やロッカー、壁などが景観として美しくなったとしましょう。
しかし、机の上や周りが資料やモノで氾濫していたら、はたして美しいといえるでしょうか。
職場は、仕事を行う場であり、展示場ではありません。
仕事をやりやすく、そして人が働く環境として「機能的」に美しく保つことが重要です。
景観的な美しさは、求めるべきではないのです。
コツ4:モノの必要性の変化を考慮する
職場に置くモノを置くべき場所が変化することを念頭におくことが大切です。
状況の変化に応じて、置き場所や置き方を随時変えていくようにしましょう。
職場のロッカーや引き出しなどに、数年前から居座り続けている書類はありませんか。
すでに終ったプロジェクトの資料。
2、3ヶ月に1回程度の問い合わせ対応のために、そのまま置かれていたりしませんか。
プロジェクト進行中は、最重要の案件。
もっとも使い勝手の良いポジションを確保していたことでしょう。
ただ、終了した今でもそのままのポジションを占領し続けているのは問題です。
その資料の占領により、今、動いているプロジェクトの資料の適切な場所が確保できません。
遠いロッカーに入れられたり、各個人の机の上に置かれたりすることになります。
モノの必要性や価値は変化する
モノの必要性や価値は常に同じではありません。
職場の環境や状況は、刻一刻と変わっています。
それに伴って、モノの必要性や価値も変化するのです。
モノの置き場所や置き方も、環境や状況の変化に応じて変えていかなければなりません。
一度置き場所を決めたら、動かさない、動かせない。
これがモノの置き場所が足りなくなる原因です。
そして整理整頓の実践をどんどんと難しくしていくのです。
「資料の置き場所が足りない」「書類を保管するスペースが少なすぎる」などの意見が職場のあちこちで聞かれるようになります。
机の上に山を築くことさえも正当化され、新たにロッカーや書棚を購入したりもするでしょう。
職場が、まるで資料室のような使われ方をされていくようになります。
こんな職場のロッカーでは、いつの資料か分からないほどに黄ばんだファイルをよく発見します。
置き場所が足りないのではないことは明らか。
そこにあるべきではないモノが、場所を占領しているだけなのです。
置き方も変えよう
また、置き方も変えていかなければなりません。
使用頻度の高いときには、すぐに使用できるように置くでしょう。
頻度の低いときには密度なども考慮して置き方を決めます。
プロジェクトの資料を例にとってみましょう。
【期間中】
プロジェクトの進行状況に合わせて資料を分類します。
検討の経緯などが分かるようにファイリングします。
↓
【終了後】
プロジェクトの最終的な成果物と重要な検討資料のみを残します。
資料の性質に合わせた分類をしてファイリングします。
↓
【保管】
最終的な保管段階に入ったら、ダンボール箱などで保管します。
このように、モノの環境や変化を定義し、どのタイミングで置き場や置き方を変えるのかを整理整頓の基準の中に盛り込んでいきます。
そして、そのタイミングが発生したら、速やかに置き場所や置き方を変更することが大切です。
コツ5:モチベーションと気付きを促す確認活動と定期イベント
整理整頓の活動は、始めは推進役の想いの強さで、周りを動かすことができます。
皆が必要性を感じて整理整頓に取り組み、職場はきれいになり、期待する効果も少なからず感じられるようになります。
しかし、そのまま続けていくとだんだんと想いが薄れ、次第に元に戻ってしまうのです。
始めたばかりの頃は、まったく手つかずの状態であったところなので、少し手を加えるだけでも大きな変化が起きやすいです。ですから、取り組む人たちもやりがいを感じやすく、活動が自然に進んでいきます。
ある程度活動が進んでくると、大きな変化は見られなくなります。
この大きな変化がないことが、職場の人たちの整理整頓に対する意欲を低下させるのです。
実際には大きな変化はなくても、いろいろな効果につながっているはずです。
だた、毎日その職場で働いていると、小さな変化にはなかなか気付けません。
整理整頓の活動や意欲の低下を防ぐためにも、定期的な確認やイベントを盛り込みましょう。
整理・整頓のチェック票の活用
整理整頓した状態は、意識していないとどんどん崩れていくものです。
リバウンドは、その先継続していく意欲を削いでしまうでしょう。
人はどうしても楽な方に流れてしまいます。
「これはいいや」「今はちょっと忙しいから」「また、後でやれば」
ちょっとした気の緩みが生じ、気が付くと整理整頓を始める前の状況に戻ってしまうのです。
このリバウンドを防ぐためにも、定期的に(月に一回程度)整理整頓の状況を自分たちで確認します。
整理整頓の状況を確認すると『いらないモノ』と決めたはずのモノが残っていたりします。
決められた置き場所や置き方で置かれていないモノが見つかったりします。
このとき、そうなってしまった原因を追究し改善方法を考えることが大切です。
定期確認の際、漠然と見て回っても問題点に気づくことは難しいです。
かといって定められた基準を、ひとつひとつ確認しながら歩くことも現実的ではありません。
整理整頓のチェック票などを作成し、それに基づいて確認を行うとスムーズです。
チェック票は細かな項目まで書き起こすことはしません。
とくに確認するべきモノや場所、状態の項目に絞ります。
これらの項目は、同じ項目を継続的に確認したり、毎回テーマを決めて変えたりします。
ただ、継続的に見ていく場合でも、一年くらいで項目の見直しを行います。
確認して見えた問題を、いちいちその場で解決していては確認作業が進みません。
その場では、記録に残すだけで進めていきます。
ノートやメモなどに記録を残していく方法がひとつ。
そのモノに赤札を貼り、問題のあるモノだということが誰の目にもわかるようにする方法も効果的です。
赤札とは、2枚複写の紙に問題の発見日と内容を書き込みます。
1枚をモノに貼り付け、もう1枚を管理用に保管しておくものです。
モノに貼った札は、解決策を取るときに、原因と対策内容と日付を記入して管理者に提出します。
このように定期的に確認し、改善を行っていくことで、かつての状況に戻ることを防げます。
第三者の定期確認
整理・整頓を継続的に進めていくために、活動を推進する人たちはもちろん、社長やその職場の責任者などで定期的に活動状況を承認していくことも大切です。いくつかの部門で整理整頓に取り組んでいるのであれば、お互いの職場を見学し合うことも効果的です。
このように定期的に承認を受けることは、取り組む人たちの意欲や意識を支えたり、向上させたりします。整理整頓を始めたころの想いが再起されたり、やらなければならないという意識が刺激されたりして継続への動機となっていくでしょう。
また、他の部門や部署の状況を見学し合うことの意義も大きいです。
第三者として、期間をあけながら職場を見ることは、職場の人たちでは気付かない小さな効果に気付くこともできます。お互いに伝え合うことで、本人たちの活動に対する達成感を引き出し、次のステップへのエネルギーにもなります。
活動を継続させていくために、定期的に「見られるというプレッシャー」と「自分たちの変化を実感できる」ようなイベントを行っていきましょう。
定着と効果獲得!整理整頓の基盤を築く小さな習慣
職場では、担当や役割があったとしても、それぞれがさまざまな仕事や作業を行なっていきます。
一日の中で、一つの仕事だけに取り組むことは少ないものです。
ある仕事から別の仕事に移行する場面が頻繁になるほど、心掛けたいことがあります。
整理整頓を、一人ひとりが自分の行動に浸透させるための最小単位のトレーニングといえるかもしれません。
仕事ごとにデスクをクリアにする
一つの仕事が終ったら机や作業スペースに何も残さないようにします。
パソコンもデスクトップに何も残っていないようにします。
当たり前と思われるでしょうか。
それとも、それは難しい…と思われるでしょうか。
もしかすると、意図が掴めないという方もいらっしゃるかもしれません。
皆さんのデスクの上には、今、何がありますか?
前の作業で使っていた資料が残っていないでしょうか。
あるいは作成した資料がそのまま置いてありませんか。
ある仕事が終り、次の仕事に取り掛かる直前を振り返ってみてください。
そのときだけでも、デスクは何もない状態になっているでしょうか。
※パソコンや文具などは除きます。
多くの人は、机の上を片付けることなく、そのまま次の仕事に取り掛かります。
前に使ったモノも、作成したモノも、置いたままです。
「また、後から使うから」「戻しに行くのが面倒」「後でまとめて戻そう」と考えるでしょう。
一見、この状態に大きな問題はないように感じます。
強いていえば、使った資料が戻されていないため、他の人が使用できないことくらいでしょうか。
しかし、実際にはそれだけでは済まないのです。
机の上に置いてある資料にはどうしても目がいきます。
すると、すでに違う仕事を始めているにも関わらず、前の仕事内容が気になってしまうのです。
どうしても気になる点が出てくると、今の仕事の作業を中断してしまいます。
前の資料の気になる点を確認し、修正すら行うこともあります。
このようなことが繰り返されると、現在どの仕事を行っているかがわからない状態になるのです。
あれをやっては、これをやり、またあれをやるというように仕事が断片的になってしまいます。
とても非効率ですし、集中度が低いため品質も下がります。
「一つの仕事が終ったときに何も残らないようにする」
これは、その仕事の完了を確かに認識し、次の仕事のための心の準備をするための一種の儀式。
すべてを片づける間に、「本当に終ったか」「やり残しは無いか」を振り返る機会にもなります。
そして、次の仕事に集中できるようになるのです。
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