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7.32020
会議の進め方とミーティング力をレベルアップする方法と仕組み
会議・ミーティングの質を高め、ムダをなくすためのコミュニケーションの法則
仕事をする上で、会議・ミーティングは不可欠であり、コミュニケーションのよし悪しが仕事の品質や生産性に大きく影響します。
しかし、会議が進まない、脱線するなど会議やミーティングの質や効率が課題であることも少なくありません。
ここでは、会議・ミーティングを効率化させることに役立つコミュニケーションの法則を紹介します。
すぐに導入できる、お悩み解決ポイントです。
これら法則を会議・ミーティングのコミュニケーションの場面で活かして、仕事力を高めてみましょう。
<目次>
会議・ミーティングのムダなコミュニケーションを減らす方法
会議・ミーティングのミーティング効率を高める方法
会議・ミーティングの生産性を高める方法
会議・ミーティングのコミュニケーションの質を高める方法
情報発信の有効性を高める方法
情報伝達効率を高める方法
会議・ミーティングのムダなコミュニケーションを減らす方法
最初は、ムダなコミュニケーションを減らすことに役立つ法則です。
コミュニケーションが少ないと管理レベルは高まる、という法則です。
「コミュニケーションをしっかりとりなさい。」と言われ、コミュニケーションは多い方がいいと思っている人は多いのではないでしょうか。
コミュニケーション不足からの問題発生を経験した人は多くとることを推奨します。
しかし、仕事の質や生産性の高い職場と低い職場を比較すると、高い職場より低い職場の方がコミュニケーションの頻度が多いことが少なくありません。
コミュニケーションが多いことが必ずしも仕事の質や生産性を高めているとは言えないのです。
それは、コミュニケーションの中身を見てみればすぐわかります。
仕事の質や生産性の低い職場は、調整や対策、確認、検討のためのコミュニケーションが圧倒的に多いのです。
計画外のミーティングもたくさんあります。
何かする度に、ミーティングしないと前に進めない、トラブルが多く、そのための対策会議も多いという状態になっているのです。
つまり、仕事の計画や段取りが弱く、仕事を管理する仕組みがなく、人に依存した管理が横行しているのです。
コミュニケーションを減らす改善をしましょう。
メールや電話、ミーティング、会議を棚卸してください。
特に以下の理由で行われていないか確認しましょう。
再発問題の対策に関するコミュニケーション。
仕事の方針や進め方に関する確認・調整のコミュニケーション。
関係者へ共有コミュニケーション。例えばCCメールなど。
正常報告・実施報告のコミュニケーション。
これら理由のコミュニケーションは、まず、なくすことを考え、次に人に依存せず管理できるしくみづくりを進めます。
この取り組みによって仕事の質と生産性が高くなり、結果としてコミュニケーションが減るのです。
会議・ミーティングのミーティング効率を高める方法
次は、ミーティングの効率を高めることに役立つ法則です。
合否判定基準を示すと指示内容とのズレがなくなる、という法則です。
チーム仕事ではミーティングは不可欠ですが、みなさんはどのくらいの頻度でミーティングを行なっているでしょうか。
忙しい中、メンバー全員が集まるのはなかなか難しいということで、週一回、月一回というところも少なくありません。
ミーティングは開催頻度が少ないほど効率が落ちます。
週一回、60分間のミーティングをした時、40〜50分間は、前回のミーティングからのお互いの状況報告、本題の話をするための前提説明や意思統一に時間を費やします。
1週間前のミーティング内容はみんな忘れていますので思い出すための時間も必要です。結局、正味のミーティングは10分もできないということなります。
では、これを毎日10分間のミーティングするとどうなるでしょう。
1日の中での進捗ですから、状況も大きく変わっていませんので、状況報告はすぐに終わります。
昨日のミーティング内容も覚えていますし、連続した話し合いの中で、前提説明や意思統一も必要ありません。
10分間の8割=8分間は正味の話ができます。
1週間で8×5=40分間、正味のミーティングができるのです。
このやり方の問題は、例えば、1週間で1テーマを40分間かけて話すものを8分ずつ細切れで話さなければならないことです。
話のストーリーがしっかりと組み立てられていないとできません。
しかし、逆にストーリー立てることでミーティング内容の質と生産性が高まります。
会議・ミーティングの生産性を高める方法
次は、会議の生産性を高めることに役立つ法則です。
会議は議事録を先に書くと会議生産性が高まる、という法則です。
ムダの象徴として槍玉に上がるのが会議ではないでしょうか。
ムダと感じる会議の例は、「関係ない意見や質問に時間を浪費させられる会議」「議題から大きく脱線して本題の話し合いができなかった会議」「明らかに的はずれな結論を出す会議」「議論だけで結論の出せない会議」など、枚挙にいとまがないほどです。
このようなムダと感じる会議に共通するのが、議題とずれた話をしていることにあります。
なぜ、議題とずれた話をしてしまうのか、その犯人は「意見」や「質問」です。
議題の主旨や流れを考えていない、理解できてない人による個人的主張のような意見や個人的質問が話し合いの議題から外してしまうのです。
本来、議事進行役は、それを諌めて議題の話し合いに戻すことが役割なのですが、「いろいろな意見を聞くべきだ」「議事進行役が都合のいい方向に誘導している」という意見から、その役割を発揮しようとしません。
結果として議題から外れた話し合いとなり、先のムダな会議となってしまうのです。
このような議題から外れた会議としないためには、会議の主催者が最初に議事録を作成し配布して、議事録に沿った会議を進めてみましょう。
議事録として用意されたストーリーに対して、様々な意見がされる中で議題から外れた意見に対して修正力が働き、議題に沿ったムダのない有効な会議となります。
しかし、このような方法は、出来レースのような会議だと言う人がいるでしょう。
しかし、提示された議事録通りの話と結論で終わってしまうような会議は、果たして必要な会議でしょうか?
出席者は議題に釣り合った知見を持った者でしょうか?
会議の必要性、出席者の適切性を考える必要があります。
議事録に対して追加・修正のされた話や結論となることが意義ある会議と言えます。
会議・ミーティングのコミュニケーションの質を高める方法
次は、コミュニケーションの質を高めることに役立つ法則です。
履歴PDCAを回すとズレ・モレがなくなる、という法則です。
人と人とのコミュニケーションは、どのような対策をしても必ず、伝える情報の意味や内容にわずかなズレやモレが発生します。
コミュニケーションの回数を重なる中で、そのズレ・モレは徐々に大きくなり、当初の意味や内容と大きく異なるものへと変質してしまうのです。
価値観や文化の異なる外部の顧客や取引先とのコミュニケーションでは、特に大きな違いとなって、深刻な問題を引き起こすこともあります。
商談などミーティングを繰り返す中では、議事録などによって、直前・直後のミーティング内容との整合性を確認して、ズレ・モレがないことを確認します。
しかし、多くの議事録は、その回のミーティングの単体での記録となっています。
整合確認は、前回の議事録との照合なります。
直前・直後の比較では、大きなズレ・モレ以外の変化に気づくことは難しく、累積されたズレ・モレを見つけることは難しいです。
議事録の残し方を議題別の履歴型にすることで、累積されるズレ・モレに気づくことができるようになります。
議題別にミーティング内容がどのように変遷していったかひと目でわかるようにするのです。
2世代前、3世代前との変化を確認することで、累積されたズレ・モレに気づくことができるようになります。
情報発信の有効性を高める方法
次は、情報発信の有効性を高めることに役立つ法則です。
情報発信は相手の仕事の段階に合わせるとチーム力が高まる、という法則です。
チームで仕事をするとき、計画書や設計書などの情報に基づいて、役割分担して仕事は行われます。
計画書や設計書が遅れ気味で、タイミングよく渡してもらえないから仕事を遅れたり、混乱したりするという声はよく聞きます。
計画書や設計書も誰かが作成しています。
作成には時間がかかり、様々な事情から完成が遅れることはよくあります。
遅れれば、それを待っている人たちの仕事も遅れ、そのしわ寄せが後ろの工程に集まり、仕事の質や生産性は低下します。
後工程の仕事を遅らせたり、混乱させたりしないためには、計画書や設計書を完成させて渡すという考え方を変えましょう。
相手の仕事の段階に合わせて、そのためには必要な情報だけを発信する方法です。
仕事は、概要を把握し、仕事を行うための手順や方法の検討、その準備という段階を経て具体的中身の作業に着手します。
この3つの段階、それぞれに必要な情報を検討し、計画書や設計書の提供に先立ち、情報を発信・提供しましょう。
概要の段階では、目的や時期・スケジュールを伝えます。
検討の段階では、手順や方法をイメージできる全体の構成と流れ、様々な事象・イレギュラーの想定イメージなどを伝え、質問などへの回答をします。
準備段階では、導入・リリース方法、新旧の切り替え・移行方法に関する情報を伝えます。
情報伝達効率を高める方法
最後は、情報伝達効率を高めることに役立つ法則です。
コミュニケーションをイメージで行うと精度と効率が10倍以上高まる、という法則です。
これを読んでみてください。
何分間で読めるでしょうか。
人は、1秒間5~10文字しか読めないと言われています。
また、読んだ文字情報を組み立てて、全体像や相互関係を理解するときは、言外にある背景の経験の有無、考え方の違いに影響されてしまいます。
事例の文章は、購買業務に関することをまとめたものです。
購買業務の経験のない人は読んでもよくわからないかもしれません。
事例の図表は、文章の内容を図表で表したものです。
文章よりはるかに短い時間で、全体像、関連性などを理解できるのではないでしょうか。
図表での伝達スピードは、文字による伝達スピードの数十倍以上速いと言われています。
また、文章で読んだときの理解と違うところがあった人は、自分の捉え方にズレがあったことに気づきます。
文章=テキスト情報は、左脳によって処理されていると言われています。
論理的に考えることが得意ですが、大量の情報を瞬時に処理し、記憶しておくことが不得意と言われています。
図表、イコール・イメージ情報は、右脳によって処理されていると言われています。
大量な情報を瞬時に捉えて、長く記憶にとどめておくことが得意ですが、論理的に整理することは不得意と言われています。
コミュニケーションでは、右脳と左脳、両方を使い、互いの不得意点を補い合いながら行うと精度とスピードを飛躍的に高めることができます。
図表で全体像と相互関係を伝え、詳細は文章で伝えるという方法です。
以上、会議・ミーティングの効率を高めるためのコミュニケーションの法則について、説明してきました。
会議・ミーティングは、毎日のように行われ、頻度も多く、業務時間に占める割合は少なくありません。
これら法則を実践して、会議・ミーティングのコミュニケーションの質や効率を高めましょう。
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